信用組合時代(営業店編)

念願の?市中金融機関に復帰を果たせました。従業員が少ない会社でしたんで、銀行員時代とは異なりさまざまな経験をさせてもらいました。

目次

内部事務

最初の2ヶ月は伝票の流れや事務処理について覚えてもらうため支店で内部事務。もともと、採用時に「最初2ヶ月は事務、それから融資新規をお願いします」といわれておりました。

いままで端末入力も銀行ではやったことのなかったなかったんで新鮮でした。でも、通帳や証書の新規発行には神経を使いました。というのも、間違えると「書損」扱いとなり、再発行となると、通帳には「ご新規」でなく、「繰越」と印字されるんでお客様によっては

「何でご新規ちゃうねん(怒)」

という方もいらっしゃいますんで。また、私自身、銀行の外回りでこのようなクレームを受けたこともありましたんで余計にでした。

2ヶ月経過し、本店へ異動。待っていたのは融資新規でした。

本店で融資の新規開拓を

営業なさっておられる方ならご存じでしょうが、新規開拓ってなかなか成約に結びつきません。また、取扱商品が「お金」なんで逆にすぐに飛びついてくる見込み先は危ないし(^_^;)

石の上にも3年、は長過ぎますんで3ヶ月。すこしずつではありますが、成績が上がってきました。

見抜けたぁ・・・ 

店頭に「融資を受けたい」と来店された法人の代表の方と面談しました。用意周到に?決算書3期分持参で。

基本的に地域密着なんでそんな遠方にはお客様を担当しないことになっていたんで、「少し遠いなぁ」と思いながらも申込みを受け、保証会社に審査依頼。

保証会社から「承認」の通知がきたのですが、「どうして近所の金融機関で申し込まないのかなぁ」と疑問に思い、退社時に会社を見に行くことに。

そしたら事務所のドアノブに使用できないよう「かぶせ」が。

これはサラ金時代に取立に行った際に見かけたことがあり、大家が事務所(自宅)を何らかの事情で使用させないよう措置するためのものであることを知っていたんで、

「家賃滞納してるんだろうなぁ」

と察知しました。この時点で

承認されている案件であるが断ろう 

と決める。

我々外回りはお客様に上司に相談なく会社の意向を伝える言葉は

「NO」のみ。

また、守衛さんの前に集合ポストがあるんで、

「断って「決算書等預かった書類を会社に送る」と言ったら嫌がるだろう」

と直感(^O^)

守衛さんがポストの前にいるんで「ちょっと、ちょっと」となるだろうと踏む。

私「お預かりした書類、会社にお送りします」

代表「自宅に送ってくれ」

ということになるだろうと思い描き帰路に。

翌日、上席に前日の報告をし、断る意向を伝え了承を得て代表者に連絡。

私「お預かりした書類、会社にお送りします」

代表「自宅に送ってくれ」

思い描いた通りでしたwww

見抜けなかったぁ・・・

逆のケースも経験しました。

当時、数字が落ち込んでいて上席に叱責されていたのもあり、何とかしようと必死でした。

そこへ1本の電話が。

女性の声で「お金借りたい」と。勤務先に行ってローンの申込み。遠方でしたんで電車に乗って勤務先に。(その時点で問題なんですがw)

審査の結果「連帯保証人をつけてほしい」と。後日、連帯保証人同伴で来店され、再審査をかけ、見事承認。お客様の通帳に入金し実行。

たまに勤務先に行ったりして状況確認をしていたが、本人はいたって普通に喫茶店を経営してました。延滞もなく、「大丈夫」とをタカを括ってました。

が、延滞が始まり携帯には留守電ばかりで返電なし。今までそういう場合があってもすぐに返電あり入金していたのですが。

本人確認の保険証に記載の自宅へ。

「ごめんください」

出てきた人は別人でした。

「うそっ」

血の気が引きました。

なりすまし

事情説明すると、その方、「その人知ってるよ。でも、保険証貸した覚えないよ」

さっぱりわかりませんでした。さらにその方、

「最近逮捕されてたよ」と。

ダブルパンチでした。

私自身、「正常に返済中に逮捕されてるって誰が払ってたんやろ」と考えながら帰店。そして事情報告。こっぴどく叱られました。

休日、先日お会いした方(真の本人)からなりすましの氏名を聞いていたんで図書館に行き過去の新聞を調べると詐欺で逮捕、その後の裁判についての記事があり、資料をコピーして帰宅。

どう回収したのか

翌週、調べてきたことを報告し、善後策を。

顧問弁護士に今後について話し合ったりたりで私自身、仕事に身が全く入りませんでした。

上席は、

「絶対に許さない、何が何でも回収や」

一方で、裁判記事を見て、

「執行猶予つきの判決やから告訴したら絶対に払いよる、くさいメシ食いたないやろから」

とまるでナニワ金融道ばりの回収手段を公開?する。

その後、「なりすまし人」に連絡。

後日来店。

さすがにくさいメシは食いたくなかったらしく全額回収。

教訓

このような事態を引き起こした要因は

  • 私自身、目先の数字にとらわれていたので遠方のお客様にもかかわらず受け付けてしまった
  • 保険証(写真なし)で本人確認をした
  • 自宅訪問していなかった

があります。

それ以降、本人確認のついて厳格に対応するよう改善されました。

そして、私は始末書を(当然か(T_T))

信用組合時代(本部編)

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この記事を書いた人

30年余の金融機関勤務経験より役立つ情報を発信しています。
金融ジャンルのSEO記事制作をメインに執筆。
趣味は楽器演奏(ホルン)にマラソン。

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